Yearly Archive 2018

ビジネスクリエーターズが法人化して10年経ちました:アイディアについての考察

こんにちは。のむらです。
ビジネスクリエーターズが法人化して10年が経ちました。
会計年度としては3月末で10期目を終えて11期目に入っています。
登記したのが2008年の4月4日ですので、今日でちょうど10年です。
10周年記念グッズは別途つくろうと思いますが、
今日は節目っぽいことを書いてみたいと思います。
そもそも、ビジネスクリエーターズが何のためにあるかというと、
「世の中にビジネスクリエーターを増やすこと」
が目的です。
では、ビジネスクリエーターとは何か?
簡単に説明をすると、
・新しい仕事をつくる人
・新しい事業をつくる人
・新しい企業をつくる人
・新しい市場をつくる人
のことです。
それぞれ、レベル感や立場は色々ありますが、
こういう人たちが増えることで、
・つくられた仕事に従事する人
・つくられた仕事を消費する人
の日々の生活が成り立ったりします。
また、
経済成長率のことを考えますと、ビジネスクリエーターたる人と、
つくられた仕事に従事する人とのバランスの問題なのですが、
ビジネスクリエーターの割合が高まるほどに経済成長率も高まるでしょう。
経済成長率が高まるとどうなるか?
極めてシンプルに考えると、
元気な世の中になると思います。
結局のところ、
世の中を元気にしたいのか、
そうじゃないのか、というだけの話なので、
極めて単純な話じゃないかと思っています。
さて、新しい仕事や事業、企業や市場をつくります、となった時に、
出発点として
「アイディアを出す」
という段階があります。
はるか昔に、アイディアに関する記事を書いていましたが、
もう少し、角度を変えて書いてみます。
以前に書いた話では、アイディアの質を4段階に分けていました。
要約すると、
1.面白いね、良いねと言われる
2.あれば使う/買うと言われる
3.「早くつくれ/売ってくれ」と怒られる
4.「手伝わせてくれ」とお願いされる
というレベルの違いがあって、2以降じゃないならやらないほうが良いという話でした。
(1にも満たないなら時間が無駄なので喋るのをやめよう、という話でもありました)
さて、ここにもう少し加えるべき話がありまして、
今日はこの記事を書いています。
私自身、様々な事業の立ち上げに携わってきていて、
気付いたことがいくつかあります。
まずは、
・誰に対しても同じ反応を目指すのは意味がないどころかたぶんそのアイディアは事業にならない
ということがあります。
あるアイディアに対して色んな人が群がってきてあーでもないこーでもないと議論を始めます。
そして、「全員の意見を集約したアイディア」なんてものに変えていったりするのが、
無責任な人の集まりだとありがちなんですが、まぁ、これはまずうまくいかないでしょう。
※というか、もはやどうやって具現化するのかわからないというものになったりもします。
 そもそも、事業を立ち上げようというのに誰の事業なのかわからないというのが、
 スタートラインにすら立てていない話だとも思います。
次に、
・アイディアの価値が分からない人を説得するための材料を用意するのはあまり意味がない
ということがあります。
言語化が不十分という場合は少しは洗練させたほうが良いかも知れませんが、
反対する人がいるから何とか納得させようとがんばるのは余程の暇がない限りはやめておいたほうが良いでしょう。
というのが、アイディアに賛同しない人が納得したところで、
殆ど影響を与えることはできないからです。
そこで、
・アイディアの価値に共鳴する人は4割もいればちょうど良い
ってなことを思いました。
10人いれば4人です。
そして、この4人というのが、事業を立ち上げるとなったら重要だと思います。
あるアイディアを聞いた時に必要な4人とは、
1.「やるぞ~」となる人(ファウンダーに近しい立場としてジョインする人)
2.「それ、早くちょうだい」という人(1stユーザであり熱狂的なファン)
3.「あるならば欲しい」というトーンの人(普通のファン)
4.信頼する人からの案内なら買うかな、という雰囲気の人(消極的なファン、一般客)
というところです。
何はともあれ、1の人がいないと余程の天才じゃないとカタチにするのは難しいとおもいます。
2の人が厚ければ、世の中に広まる最初のところでかかる時間が短いと思います。
3と4ばっかりだと、けっこうたいへんかも知れないです。
(別のアイディアを出すために時間と労力をつかったほうが良いかもしれません。)
で、そういうわけなので、
「そのアイディアの価値がわからん」
という人が6割までならば、無視して良いと思います。
というか、無視すべきだと思います。
こういう人の声を取り入れたことによって、
本来尖っていたアイディアが丸くなっていって、
毒にも薬にもならないというのが最も意味がありません。
ですので、もしあなたが優れたアイディアを思いついたとしたら、
世の中の半分以上はバカだと思って、
さっさとカタチにしていったら良いと思います。
(まぁ、世の中の半分以上の人からは自分がバカだと思われてますけど。笑)
ということで、
他人をバカにすること、、もとい、
他人からバカだと言われ続けること、、もとい、
ビジネスクリエーターの集団であり続けることに
より一層邁進したいと思います。
そんな私たちと一緒にお仕事したいという方は、
お問合せからご連絡ください。
※通常のサラリーマン的な雇用はやってません。別の形態が前提になります。
現状ですと基本的には請負仕事がメインになります。
コンサルティングといった期間限定のお仕事や、システム開発等のものづくりが中心です。
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大企業病が発症するメカニズムの考察

こんにちは。のむらです。
私もなんだかんだで社会人になってから14年になりました。
新卒では新卒一括採用というシステムで大手企業に就職しました。
その後、会社をつくって10年が経ちました。
自分の年齢になってくると大企業病を発症している方も
チラホラ見かけるようになってきていまして、
最近、その発症のメカニズムを考えてみたので書き残しておきます。
そもそも、ここでいう大企業病というのは、
どういった症状のことでしょうか?
意思決定が遅いとか、無責任とか、挑戦しなくなるとか、
派閥とかセクショナリズム、マニュアル通りのことしかしない、
といったことがあるあるネタで出てきます。
こういった事象を抽象化してみると、
「会社に埋没して自分の人生を生きていない」
ということではないかと捉えています。
もちろん、大手企業に在籍しているというのは、
そうなるきっかけでしかなく、そうでない方もいらっしゃいますし、
中小零細企業にいてもそうなる方もいらっしゃいます。
最終的には個人差ということにもなってくるのですが、
しかしながら、大手企業に長くいることで、
そうなりやすい条件が揃っているのも事実だとおもいます。
例えばですが、、、大手企業のボリュームゾーンの人の人生を考えてみます。
(終身雇用が成立した30年間くらいの日本が男性主体の企業社会であり、この先はホントは
そんな世の中が続かない気もするのですけど、一旦、男性寄りの記述になります。)
小学校、中学校を卒業して、成績もまぁまぁです。
そして、高校は自分の偏差値を見ながら地元のちょうどいい進学校にいきます。
高校を出る頃には大学入試で、そこそこ以上の大学に入ります。
大学も後半になると就活をして、ポテンシャル採用で大手企業に入社します。
新卒入社すると大手企業ということで親も喜んでいますし、
合コン受けなんかも悪くありません。
給料は新人だと社内では最低ランクですけど、
毎年のように基本給が上がっていったりします。
最初の2~3年は仕事を覚える時期ですが、
後輩社員が入ってきたりしてそうこうしているうちに
7~8年くらいが経過します。
そのあたりで「お友達の紹介」とやらで結婚なんぞをしてみます。
そうすると手当が増えたりします。
子育てをしてみるとまた手当が増えたりします。
年齢が上がるとまたまた基本給が増えたりします。
一方で、結婚を機にお小遣い制が導入されたりして、
自由に飲み歩くことも新しい人に会うこともあまりしなくなります。
情報源は会社と家、それからTVとか通勤時間のスマートフォンくらいです。
また、郊外に家を買ったりして、
長距離通勤とローン生活が始まったりもします。
生命保険に入ったりしてその支払なんかもあります。
そうこうしているうちに、13年くらい経っています。
35歳を超えてくると、ちょっと嫌なことがあって
転職サイトを覗いてみたりしても、
「うーん、現状維持か年収ダウンかなぁ」
なんてため息が出たりします。
起業家の自伝なんかを読んだりして、
「自分で会社をつくればもっと稼げるかな?」
という気分になったところで、
毎月の支払を賄うだけのアイディアも出てこないので、
法務局や司法書士事務所に行くこともなく、
せいぜいまた別の起業家の本を買うために本屋に寄ったりします。
会社の中では、リーダーや管理職として、
社内の上の人と現場を繋ぐ役割になっていたりします。
新人時代に一生懸命覚えた仕事もどこへやら、
Excelを覗き込んだり次から次へと来るメールを読んでたり、
会議の予定が次から次へと入ってきたりで、
毎日が過ぎていきます。そして満員電車に揺られます。
そうこうしているうちに、40歳くらいになってきます。
現場業務もだんだんよく分からなくなってきて会議ばっかりになってきますが、
基本給は順調に上がっています。
もはや転職する気もなければ、起業する気もありません。
家のローンが終わるまで、会社に居続けることがゴールになってきます。
会社の中では、
たまに頭のおかしい若手が突拍子もないアイディアを持ってきても、
「うちの会社のやり方はこうなんだよ。」とか
「マネタイズはどうするの?」とか
「こういう可能性は考えてないの?実行するにはリスク予測が足りない」
「うちの事業部だと予算がないよ」
と、諭すのがだいぶうまくなっていたりします。
で、そうやって鼻をへし折られた若手が会社を辞めようとすると、
「まぁまぁ、若いときは色々あるけど、そのうち慣れるから。私も昔はね、、、、、」
と、会社の離職率を下げるという役割も全うします。
そうこうしているうちに、定年が近づいてきて、役員まではいけなかったけれど、
最後は居酒屋で部下からあたたかい挨拶と花束をもらって会社を去っていきます。
あとは年金暮らし。
まぁ、あくまでボリュームゾーンの話ですので、
人によって合わないところも色々あるとは思います。
大企業というか、大きな組織というのは、
分業と責任の分散が進んでいたりします。
また、新卒一括採用というのは、ポテンシャルだけで給料を払うという、
けっこう宝くじみたいなシステムです。
(そもそもこのシステムが日本と韓国くらいしか無いとも言われてますが)
そういった条件が揃うことで、
パフォーマンスと給料が連動しない仕組みと、
誰も責任を取らなくていい仕組みが出来上がっています。
また、大きな組織にはそれぞれに独特の文化や慣習があるために、
会社に入ってから身につけるスキルというのが、
年を経るごとに「その会社に最適化されたスキル」になっていきます。
少し余談ですが、上記の人生だと、生まれてから年金暮らしになるまで、
一度も商売全体を体験していなかったりしまして、
その観点でいうと、一生「どこの学校にいったか」「どのポジションにいるか」
という椅子取りゲームしかしてない気もします。
そうすると、「いざ起業」といっても、そもそもどうやってお金儲けすれば良いのか、
想像もつかないですから、アイディアが出なくても仕方ないという部分もあります。
(これはこれで日本の経済成長をジリ貧にしている大きな課題だと思っていますので、
それについては、別の会社をつくる準備をしている今日このごろです。)
話を戻して、、
「パフォーマンスと待遇が連動しない」
「誰も責任を取らなくていい」
という環境下に長期間いることが、大企業病のきっかけではないかと思います。
1.新人時代は仕事を覚える前に給料が貰える
→とりあえずいたほうが得
2.仕事を覚えてバリバリやっている
→昇給はしているものの、もうちょっと給料アップしないと回収できない
3.管理してるだけであまり仕事っぽいことをしなくなる
→昇給しちゃったのと時代に合うスキルも怪しいので転職したら損
という変遷を辿り、転職市場で値段のつかない人が
自分の価値以上にお金をもらうようになってしまいます。
ですので、待遇だけに注目してしまうと、
ある期間を超えて在籍しているとしたらだいたい
実力に見合わないお金をもらっていることになります。
そうなると、第一に「クビにならないこと」が意思決定の基準になってきます。
しかも、過去の築いた資産があったりする会社なので、
「どうやったら失敗しないか≒新しい挑戦をしなくて良くなるか」
「どうしたら自分の責任にならなくなるか」
というパラダイムが強固になりがちです。
愛社精神という言葉もありますけど、
会社に対する愛というのは、従業員であることだけが表現の方法では無いとおもいます。
顧客として応援するとか、はたまた、発注先となってもっとその会社を良くする、
という方法だってあるはずです。
なので会社を愛しているから在籍しているというのは、
唯一無二の理由でもなんでもないです。
根拠のない自信があるという(良い意味で)頭のおかしい人は、
どうにでもできるのですが、
ひと目を気にしがちで自信に根拠を求めるタイプの方が、
(だからこそ、大手企業の看板が生き甲斐みたいになってる)
上述のようなスパイラルに陥らないためには
根拠のある自信が必要なのです。
それが、この流れで言うならば、
「どこへ行っても活躍できる実力」
なのです。
詮ずるところ、
「どこへ行っても活躍できる実力」
というのが、大企業病発症に対する
真っ当な対処法なのではないかと思います。
ですので、そういうことに気付いた(かどうかは知らないですが)企業は、
色々と施策を打っていたりもしますね。
例えば、副業を解禁どころか、奨励している企業さんとか、
新卒入社の時点で人によって異なる条件提示をする企業さんなど。
(ニュースでも出てますので、ご興味ある方はググってみてください)
ちなみに、
我々ビジネスクリエーターズでも、企業にお勤めの方が
自分のスキルや経験、はたまた好奇心や成長意欲を出発点に、
プロジェクト単位でお仕事をできるようにするという活動も進めています。
※なぜイベントを後回しにしているかと言いますと、OFFJTよりもOJTのほうが早く人が成長するからです
ご興味のある方は、
お問合せからご連絡ください。
人によっては気分を害するような話であったかも知れませんが、
自分と未来は変えることができると信じているからこその記述であることを
ご理解頂ければ幸いです。
なお、今回書いたことは私自身の「選ばなかったほうの人生」でもありました。
器用に世渡りできるタイプでも無いですし、元来、勤勉でもありません。
ビジネスのセンスがあったわけでもありません。
知識だって皆無な状態で社会人になったわけでして、
それについては、新卒一括採用というシステムによって助けられた人間です。
そんな人間でも死なずに会社を10年ほど続けられたので、地頭力もあって努力もできる方であれば、
私なんかよりよほど簡単に成功するんじゃないかと思います。
役に立ったよ、という方、(役に立たなかったよ!という方も)
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