『文系MBAの終焉と人材のパワーバランスの変化』

『文系MBAの終焉と人材のパワーバランスの変化』

こんにちは。のむらです。
今日は、いつものシリーズではありません。
RBCの話シリーズでもありません。
ちょっと前に、ある方とお話していたところ、
「文系MBAの使い道が無い」
という近況を伺いました。
資格として考えた場合には、戦略コンサルタントや投資銀行、はたまた、企業の経営層に行くのに
必要じゃないか?と思えてしまうような状況があります。
が、それらの職の数に対して、その資格のいわゆるブランド力は問わずに考えると、
あきらかに供給過多になっています。
一部の有名大学のMBAホルダーが世の中にある限られたポストを取ってしまっている感があります。
既存のポストはさておき、
最近注目を集めるスタートアップには、大きく2つの傾向があるように思います。
ひとつは、ハッカー集団というか、つまり、エンジニアを中心としたスタートアップ。
もうひとつは、投資家の入念な構想から、必要な資本をしかるべき場所に投下するスタートアップ。
このところ話題になっている事業は、このいずれかになっている傾向が見られます。
(前者のケースでは、しかるべきタイミングで後者とうまく重なることも多いです)
前者の場合、考えてすぐ作って、市場からの声をまたすぐ修正に活かす、という
ムダの少ないサイクルが生れます。
もちろん、最初の考えの精度はマチマチなのですが、作る部分を外注しない分、
スタートアップメンバーが市場に対して負うリスクは少ないと言えます。
後者の場合、最近話題になったニュースから「あそこのことかな?」と、
想像できる方もいらっしゃると思います。
人によってそのように見えている場合と、別の夢を見ている場合があるので、
企業名を出すのは避けます。
影響力のある投資家が狙いどころとなる市場を設定する。
そこで勝てる戦略も見えたら、必要な人とお金を投下する。
あとは実行部隊となる優秀な人材が戦略の精度を上げつつ実践する。
このような流れを見つつ、
日本に目をやると、新卒採用に臨む学生は、
→大企業の総合職
という志向が今年もメジャーです。
転職市場で人材を売っている企業の担当者と話せば分かると思いますが、
この傾向が示す通り、
「ITエンジニアの枯渇」
というのがだいたいどこでも聞く話です。
世の中はITエンジニアを求めているのですが、
どうも大衆の志向はその逆に向いていると。
実際問題、技術的なハードルをクリアせざるを得ないことは多くあるために、
人材のパワーバランスが明らかに変わってきています。
優れたアイディアを実装するために、どうしても優れたエンジニアの存在が
不可欠になってきています。
実は、ITエンジニアの仕事が優れていれば優れているほど、
人間の単純労働というポストは減ることになります。
これにより、ますます、
「大企業の総合職」
といった、ポストが減ることになります。
この傾向は逆回転させることが困難です。
※歴史上は、これを、戦争によってリセットさせてきました。
さて、これらのことを考えるに、成熟化した市場では
単純な労働力というポストは徐々に減っていき、
相対的には、
→優れたテクノロジーによって生み出されたシステム
→優れた構想と戦略的な投資
のほうに、機会や成果が集まることになります。
この傾向は一方通行です。
そうすると、少し古いところで同じことをするか、
今の傾向の先に向けて動くか。
もし、自分の人生を大切にしようと思うのであれば、
このどちらかの選択になるかと思います。
こうして変わり続けるパワーバランスを見据えると、
個々人が準備すべきことというのは、
必ずしも先人と同じにはならない部分もあります。
抽象度を上げれば「勝ち続ける準備」ということで共通するのですが、
具体的な学習項目やスキルは少しずつ変わっていくわけです。
そういうことをよくよく考えて、皆さんと一緒に成長していきたいです。
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