人間の未来

人間の未来

こんばんは、スタッフ八須です。
先日、竹田青嗣の著作を読みあさっていると書きましたが
またもう1冊『人間の未来 ?ヘーゲル哲学と現代資本主義』という本を読みました。
で、その直前に伊藤計劃の『虐殺器官』を読んでいたのですが
この2冊の間にとてもリンクしているものを感じたんですね。
『虐殺器官』は近未来SFですが、非常に今日的な問題意識でもって書かれています。
『人間の未来』は現代の資本主義(と、民主主義)の理念的起源から解き起こし
閉塞感のある現代と未来に、思想はどのような方法で希望を見出していけるかと
いうことを論じた本です。
最終的に『虐殺器官』は、いわゆるポストモダンの思想が行き着いた
方法で終わるのですが、その問題意識という点では、『人間の未来』と
共通するところが多々あるように感じました。
『人間の未来』では、真理を人間が知ることは不可能であり、
ひとつの理想が万人に共有されることはないことを知った上で
ひとびとの集まる公共的な空間で普遍的な価値を作りだそうとする
「方法」「行動」「姿勢」こそが重要なのだと説いています。
自分としては『これからの正義の話をしよう』よりもずっと面白かったので
ぜひ読んでいただきたいです。
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明日は阪倉さんです。

Hachisu