こんにちは。スタッフ八須です。
今日は、仕事を任せることの効用についてです。
自分はRBCとは別に、結構厳しい読書会をやっているのですが
そのお題にした経済学の本に、貿易における「比較優位」について書いてありました。
たとえば鉄を作るとすると、
同じコストでアメリカは100万円分、イギリスは80万円分作れるとします。
また、パソコンをつくるとすると、
同じコストでアメリカは120万円分、イギリスは60万円分作れるとします。
完全自由貿易の時、それぞれの国は何をどのくらいずつ生産するのが
最も生産量を多くできる=多くの利益を得られるでしょうか?
パターン1…生産力をそれぞれ半分に分ける
→アメリカ:鉄100+PC120=220
→イギリス:鉄80+PC60=140
合計360
パターン2…生産力を自国が得意なものに集中する
→アメリカ:鉄0+PC240=240
→イギリス:鉄160+PC0=160
合計400
というわけで、自国の得意なものに集中した方が、合計した生産量も多くなります。
アメリカにとっては両方とも自国で生産した方が効率はいいけれども
それでも得意なもの(=比較優位のあるもの)に集中した方がいいわけです。
これはもちろんイギリスにとってもそうなります。
ということを日常の現場に置き換えると、
たとえば後輩がやるより自分がやった方がどんな仕事も効率良くできると
いう場合でも、自分が得意なものに集中し、後輩には後輩の中で得意なものに
集中させた方が、合計では生産量を増やせるということです。
仕事ができる人ほど周りに任せられない、ということはありがちですが
もしあなたがそうだったら、この考え方を参考にしてみてはいかがでしょうか。
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明日は阪倉さんです。