こんばんは。八須です。
先日のトークショーは30名ほどの方においでいただき大盛況でした。
色々と本音の話ができて楽しかったです。
さて、今日の話題は先日読んだ本について。
自分はビジネス書を読む読書会を主催しているのですが、そのお題本です。
『会社は頭から腐る』 冨山和彦
■うまくいく会社とそうでない会社
元産業再生機構COOの方が書かれた本なのですが、面白いのは前半部分、
経営とは何か、人はどういう理由で行動するのか、
どのようにすれば会社はうまくいくのか(あるいは”腐る”のか)ということが
書いてあるところです。
■未来は予測できない
その中でも特に印象深かったのは、外部の環境を読んで戦略を立てるのは
無理だ、とはっきり言っているところです。
結局のところ、どんなにリサーチをし、分析をし、未来を予測し計画を立てても
その通りに行くことはほとんどない。だから、未来予測に基づく経営は
うまくいかないことが多いというんですね。ビジネススクールのケーススタディや
マーケティングの成功事例で取り上げられるような「過去の事例」は、
後付けで説明しているだけだと。
では何に基づいて経営をしていけばいいのか。まず絶対に外してはいけないのは
その事業の「基本的な経済構造」だ、といいます。
■基本的な経済構造とは?
たとえば最近大不況のDRAM業界、これは典型的な規模の経済が支配する事業です。
世界に名だたる大企業が軒並み赤字に陥っているのからも分かるとおり
平常時でも上位10位くらいまでしか利益を出すことはできないでしょう。
つまり、それ以下になったら撤退するしかないということです。
それからコンビニでトップを独走するセブンイレブンが追求しているのは
ある程度の範囲内への集中的な出店です。これは単純な規模の経済とは
異なり、密度を高めた方が配送や管理、ブランド力をつけるといった点から
有利だからということです。
■あなたの会社はどうですか?
というわけで、この本は事業ごとに適した動き方があるということを説いています。
あなたの会社の属する経済構造はどんなものでしょうか?
そしてそれに従った経営は行われているでしょうか?同じ業界のあの会社は?
一度考えてみると、今後うまくいくのか、そうでないのかが見えてくるかもしれません。
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明日は阪倉さんです。