こんにちは。のむらです。
よく言われる話で、
「傘はちっともイノベーションが起きていない」
というのがあります。
傘というのは、雨が降った時に、手に持つあれです。
傘を持つと手が塞がる。
ここから長らく抜け出せていない、ということが言われたりします。
しかし、本当にそうでしょうか?
↑これなんかは、かなり古いですが、手を塞ぎません。
手で持つ傘が出てきて、「手が塞がるかどうか」という一点に関しては、
むしろ、退化したとも言えます。
似たような話で、中学校の美術では、
ある時代になって、日本に遠近法が輸入された
ということを習いました。
ただ、遠近法というのは、
写真の世界であれば、それなりに真実なのでしょうが、
人間の知覚、もっと言えば、「人間が見たままの景色」
というのは、そこで言われているような遠近法ではありません。
例えば、今、この記事をPCのディスプレイで見ているとすれば、
手元のキーボードには焦点が合っていないと思います。
もし、スマートフォンで移動中に見ているのであれば、
スマートフォンの文字に焦点が合っている時には、
スマートフォンの向こう側1メートルでは既に焦点が合っていないと思います。
つまり、人間の目で見た世界というのは、
写真で見られるような遠近法ではモノを見ていないわけです。
人間の知覚に近づける、という点において、
遠近法というのは、
人間の見る世界をより詳しく描いたとは必ずしも言えないでしょう。
だからといって、新しいものがダメで、古いものが良い、
という話をしたいわけではありません。
大事なことは、それは、何が進歩しているのか?
という、進歩しているものが解決する問題に注目することです。
その意味で、今、主流の手に持つ傘であれば、
持ち運ぶ時にスリムだということがあったり、
収納場所を取らない(?)ということもあるでしょう。
被らなくても良いので、髪型を気にしなくてもいい、
ということもあるかも知れません。
一方で、手が塞がるというのを問題と捉えると、
頭にかぶる笠のほうが優れているとも言えます。
手で持つ傘の問題は、実は、頭にかぶる笠を改善することで、
解決するかも知れません。
アイディアが一体何を解決するためのものなのか?
そして、問題はひとつとは限らない、
ということから、あらゆるアイディアを見ていきたいです。
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明日は八須くんです。