こんにちは。のむらです。
先日、「帰ってきたヒトラー」という映画を観てきました。
あらすじ等はWikipediaを見て頂くとして、
大まかには、現代にタイムスリップしたヒトラーの話です。
モノマネ芸人だと思われながらも、着実にファンを増やしていく話になっています。
ここで人が煽動されていく様子が描かれているのですが、
煽動される人々というのは、
「現状に不満(もしくは不安)がある」
という条件と
「流れてきた情報を裏取りしないほどに無知である」
という条件が重なって生まれるのだと思いました。
以前、ビジネスクリエーターズLiveで、
堀潤さんがいらっしゃった時に
「現代はプロパガンダが成功しやすくなった」
というお話がありました。
SNSのタイムラインに流れてくる情報を裏取りする前の
「いいね!」をポチっとしてそのまま受け入れる、
という人が多いように思います。
有名人をフォローしていてシェアされた記事にコメントを書くおっさんがチラホラいますけど、
シェアされた記事をそもそも読んでないというコメントもけっこうあります。
裏取りどころか、シェアされた記事だけ見て、
勝手にコメントしていたりします。
こういう姿を見るにつけ、
日本でもSNSのお陰で随分と人を煽動することが簡単になったとも思います。
映画自体はコメディの要素もあり、
総統閣下がお怒りのあのシーンのパロディとか、
遊び心もあるのですが、
全体を通しては、人がいとも簡単に煽動されていく姿と、
そしてそれは現代でも起こりうることを痛烈に批判した作品であるとも思いました。
極めて優秀なリーダーであっても、
煽動された大衆というのは、それ自体が巨大な塊となって暴走したりもします。
だいたい、問題が起こるとリーダーの責任になったりもしますけど、
実際には暴走した大衆というのは、「もっとすごいもの」「もっとありがたいもの」を求めて、
変な方向に進んだりもします。
どこかのタイミングで制御不能になります。
一方で、ひとりひとりが自分の頭で考えて意見を言う世の中は、
あっちこっちで議論が巻き起こって、とてもめんどくさい世の中でもあります。
(前提として、「自分の頭で考える」には、情報の裏取りをするとかを含みます)
ただ、そういうめんどくさい世の中というのは、
一定の均衡が保たれつつ、
外部環境の変化にも強かったりするので、
人類の生存可能性を高める上では良い戦略でもあると思います。
その意味では、
同じような価値観の人で固まって耳障りの良いことを聞いて盛り上がっているだけではなく、
ある程度の「居心地の悪さ」みたいなものを感じられる機会も大事なのだと思います。
仕事をしていて、
「なんでこの人はこんなに話が通じないんだ!」
と、憤って心を閉ざすのは簡単かも知れませんが、
しかし、「そういう人もいるんだな」ということを知らなければ、
未来予測を誤ることもあるでしょう。
事実誤認による煽動はもってのほかですし、
対案なき批判というのも生産的ではありません。
心を開いて様々な情報や人に接する、
心だけではなくて眼と耳をちゃんとつかって事実を確認する、
そこから考えを発展させて未来に向けてアイディアを描き、
具現化するためにがんばる。
そういう人が多い世の中になると良いですね。
そんなことを考えた映画鑑賞でした。
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