こんにちは、スタッフの大久保です。
最近知ったのですが、今年はスーパーマリオが誕生して30周年になるそうです。
私が子どもの頃、ファミリーコンピューター(通称ファミコン)が発売され、リアルタイムでスーパーマリオで遊んでいた自分としては、あれから30年たつのか、という感慨深く思います。
そのスーパーマリオですが、最近読んだ本に誕生秘話が書かれていたので、ご紹介します。
以下、その本に掲載されていた任天堂の故・横井軍平さんのインタビュー内容です。
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私は「マリオブラザーズ」という、私の企画したゲームの制作を宮本君にお願いしたんです。
マンガ映画(アニメ)で、カメがひっくり返って甲羅をポイッと脱ぐシーンが面白くて、これをゲームにしようと。それで、下からカメを突き上げたらモガモガするというゲームになったんです。カメの他には、カニも出てきます。これは宮本君が出してきたキャラクターで、お伽話から発想がきているんじゃないでしょうか。
後に彼がスーパーマリオを作って有名になったもんだから、ずーっと最初からマリオは彼の仕事になってしまったんですね。だからね、うちの社員なんかは知っていますから「なんで横井さんが名乗り出ないの」(笑)って言うのですけど、「あんなん名前出したってしゃーないやろ」って言っているんですよ。私としては、自分の考えたゲームがお客さんに受ければそれで満足なんで、誰が作ったかなんてことは、わかる人だけわかっていればいいんだと思うわけです。
横井軍平『横井軍平ゲーム館』(ちくま文庫 2015年)
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横井軍平さんは、ゲームウォッチやゲームボーイを作って、任天堂発展の原動力となった人ですが、あのスーパーマリオも、横井軍平さんの小さな発想から生まれたことがわかります。
インタビューに出てくる「宮本君」というのは、現在の任天堂 専務取締役の宮本茂さんのこと。
宮本さんはスーパーマリオを生み出した人として世界中で有名ですが、横井軍平さん無くして、いまの任天堂は無いのですが、意外と知られていません。
その横井軍平さんですが、20年以上前のインタビューとは思えないほど、示唆に富むことを言われています。以下も横井軍平さんへのインタビューの内容です。
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ファミコンやゲーム&ウォッチ、ゲームボーイの世界では、一生懸命新しいゲームを考えるという姿勢があったんです。向こうが碁を考えたら、こちらは将棋だというようなね。
ところがある程度まで行ったら、やることがなくなってきた。
そうすると、テレビゲームは、色をつけたら新しさが出るんではないかという動きになった。でも、これは作る側から言ったら、落ちこぼれなんですね。アイデアをひねり出すんじゃなくて、安易な方へと流れている。だんだん派手さが加わって、スピードも増してきた。CPUも8から16、32、64ビットとなっていくんです。
でも、こんなのはいずれ頭を打つんです。スピードというのは相対性の問題だから、全体がゆっくり動いていても、動かすものもゆっくりなら難しさは出せるんです。
やっぱり、ゲームの本質はアイデアなんで、「アイデアが出てこない」というのは単なるアイデアの不足なんですね。ところが、テレビゲームにはそのアイデア不足の逃げ道があった。それがCPU不足であり、色競争なんです。
そうなると、任天堂のようなゲームの本質を作る会社ではなくて、いずれ画面作り、CG作りが得意なところがのしてくるだろうと。そうしたら、任天堂の立場はなくなってしまうんですね(以下略)。
横井軍平『横井軍平ゲーム館』(ちくま文庫 2015年)
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これを読んで、まさにいまのプレイステーション&PSP(SONY)とWii&ニンテンドー3DS(任天堂)の戦いを予測しているかのような内容だと思いました。
最近まで、高性能で高精細なグラフィックも出せるPS4が圧倒的に売れていて、Wii Uは苦戦という状況が続いていました。
しかし、その状況も打開して、Wii Uが巻き返しができるのではないかと思えるようなソフトが発売されました。
それが冒頭でご紹介したスーパーマリオの最新ゲーム、スーパーマリオメーカーです。
これは、自分がスーパーマリオのステージを作って、遊べるというもの。
しかも、自分で遊ぶだけでなく、インターネット上でアップロードすることで、世界中の人がそのステージを遊べるようになっています。
(自分で作ったステージは、自分で1回クリアできないと、アップロードできない仕組みになっています)
グラフィックは決してキレイではありません。むしろ、30年前のスーパーマリオの8bit感たっぷりのグラフィック。
でも、面白いんですね。
なぜなら、ゲームそのものが面白いから。
スーパーマリオが元来持つゲームの面白さの他に、難しいステージを作って競い合うという面白さ。
Facebook上でも、スーパーマリオメーカーで遊びたいからWii Uを買ったという人をちらほら見かけます。
今回のようにゲームの原点に戻って、面白いゲームを世界中に届ける任天堂に戻ったことを嬉しく思いました。
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明日は野村君です。お楽しみに!