こんにちは。のむらです。
今日は、いつものシリーズではありません。
RBCの話シリーズでもありません。
「最近の若い者は」
いつの時代も言われるものです。
例えば、枕草子の中でもそういう言及はあったりします。
「最近の若い者は言葉遣いがなってない」
ということで、ある助動詞の話をしていますが、
今、日本で生きている人で、平安時代の文法や語法で話している人がいたら、
むしろ、そっちのほうが「言葉遣いがおかしい」と言われるでしょう。
とかく、人は、自分の世代の価値観を無意識的に
「正しい」
と、信じる傾向があります。
よく、寿命の話になった時に、
「戦中や戦後を生き抜いた世代だから、、、」
というのが、最近の日本の「若くない者」の言い分として
けっこう多いです。
が、その理屈が正しいとすると、
戦国時代の日本人はもっと長生きだということにならないと、
言っていることがおかしいです。
いや、もっと時代を遡れば、
生存環境はより過酷になるわけで、
それと寿命の話は明らかに筋が通りません。
人の言い分をとりあえず無視して、
人類の寿命だけを見てみると、
なんのことはなく、ずっと延び続けています。
しかし、人はなぜ、そういう勘違いを信じるのか?
それは、ある結果の原因をひとつに絞って見てしまうからです。
寿命というのは、例えば近年だと医療の進歩だと言われますが、
延びているか縮んでいるかという話でいえば、
ずっと延びていたわけであって、医療の発展の他にも、
公衆衛生であり、栄養状態(食料生産)、安全保障、等、
色々な要因があります。
後の時代から振り返ると、
「最近の若い者は」
の言及は、結果的には、
「若くない者」が「変化に適応したくない」
ということを、手を替え品を替え、やっているに過ぎません。
「私たちの生きている世界は変化し続ける」
というのが真実です。
ただ、いつの時代も
「最近の若い者は」が繰り返されるということは、
それに「適応したくない」という人の姿もまた、
人間の真実なのかも知れません。
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