こんばんは、八須です。
昨日、論語を勉強する会に参加してきました。
ご存知論語は、2500年前に中国の孔子が語った言葉をまとめたものです。
昨日やったのは、有名な「義を見て為さざるは勇なきなり」の元になった部分。
この言葉の意味は、「人としてやるべきことを知りながらそれをしないのは
勇気がないのと同じ事だ」というものですが
元々書かれた文脈で読むと、ちょっと違った意味が見えてきます。
この言葉の一文前には「其の鬼に非ずして之を祭るは諂いなり」とあります。
鬼というのはご先祖様のことです。つまり、自分のご先祖様でもないのに
お祭りするのはへつらいである=間違っている、ということです。
これは魯の国の家臣である季孫氏を批判して言ったことです。
この時代の中国では、家臣は自分のご先祖様を祭り、
諸侯は地の祇(かみ)を祭り、天子(後の皇帝)は天の神を祭ると
いう決まりがありました。
ところが季孫氏は、自分のご先祖様でもない人を祭り、それどころか
地の祇や天の神まで祭っていました。それはつまり、いつか
自分の主君である諸侯や、天子を討ってのしあがってやろうということです。
この文脈で、「義を見て為さざるは勇なきなり」を見ると、「義」の意味が
「人としてやるべきこと」という抽象的なことではなく
「家臣として頑張るべきこと=国と民の幸せの為に働くこと」だということが
見えてきます。つまり、下克上を考えず、分をわきまえて頑張りなさいということなんですね。
以上、へえーというお話でした。
明日は阪倉さんです。