「八甲田山」という映画をビジネス研修として見せられた意味が分かった話

「八甲田山」という映画をビジネス研修として見せられた意味が分かった話

こんにちは。のむらです。
新卒で大手IT企業に入社した時のことです。
入社からしばらくは研修センターにカンヅメでして、
ビジネス系の研修、技術系の研修というのを
しばらくやりました。(トータル2ヶ月ほど)
その中で、
「八甲田山」という映画を見る
という研修がありました。

興味ある方や高倉健さんが好きな方は観てみてください。
大まかな内容は、
1902年、青森の連隊が雪中行軍の演習中に遭難して、
210名中199名が死亡した事件(八甲田雪中行軍遭難事件)が元ネタの話です。
大所帯のチームがほぼ壊滅状態になる一方で、
高倉健さん率いる少人数の部隊が無事に任務を遂行する、という構図になっています。
大手のIT屋さんとしては、
プロジェクトマネジメントにおける学びがあるということで、
こういう研修があったものと思われます。
(あとは、代々観てれば話が合うから!?)
プロジェクトの当事者としては、
生還した小規模チームの如く、
適切な情報収集と情報共有、
事前にリスクを想定して準備する、、
ということを考えるきっかけになったと思います。
が、、、
経営、言い換えるならば、企業の当事者として、
そういう意識をするのは、
大企業に居続けたら一生なかったようにも思います。
アントレプレナーだろうがイントレプレナーだろうが、
本業だろうが複業だろうが、
そんな分類は誰かに任せるとして、
少人数で事業体を立ち上げれば、
「八甲田山」に描かれている小規模チームのことが、
もう一段深く理解できます。
特に、「新しいチャレンジをする」という一段においてなのですが、
大組織はある種の井の中の蛙になりやすくて、
「なかなか新規事業が進まない」
というよく聞く話があります。
大きな会社と零細企業の双方を体験したことから言えるのは、
大きな会社は残念ながら最後の最後は「八甲田山」でいう大所帯のチームなんですね。
というのが、新しいことをやる時には不測の事態が増えやすいので、
人の数が多いほど対応が遅れたりします。
結果的に不必要な意思決定をしている間に遭難する、というパターンです。
映画の通りです。
これは理解というか、もはや体感ですね。
こればっかりはスターフルーツを食べたことのない人に
スターフルーツの味を説明するようなもんなので、
適切な表現が見つかりません。
会社員時代にも、うっすらとは観た意味を考えた「八甲田山」
ですが、自分で会社をつくって既に8年が過ぎましたが、
今の立場だからこそ感じられることはやはり違いました。
そういう意味では、「八甲田山」という映画は、
大企業を辞めて会社をつくる人のための教材だったのかも知れません。笑
とはいえ、今の日本の状況について考えると、
「大企業のキャッシュを新規事業に投下する」
が、現状の法制度でこの先豊かな国でいるためには、
ほぼ一択の選択肢です。
(外国人投資家を優遇する、という制度変更でも一応は行けますが、
これはビジネスサイドからは声を上げるくらいしかできません)
ですので、
「理想形は大企業がスタートアップに投資する」
ですが、
それだとせっかく長く勤めてる会社で手柄が増えない、、、
という社内政治面での問題が出てきますので、
「オープンイノベーション」
という流行りに乗っかって、
「外部の人間と一緒に新規事業をやる」
というのが比較的敵をつくらずにうまくやる方法だと思っています。
で、大手企業の昇進は綺麗事だけではありませんから、
「失敗したら外部の人間のせいにできる。(でも成功したら自分の手柄♪)」
というセーフティネットを用意する意味でも、
オープンイノベーションの意味はあると思います。
みんながみんな、生粋の起業家なのであれば、
そもそもこんなに大企業志向の世の中にはならないのですから、
(とっとと辞めて起業しちゃいますから)
この現実はちゃんと受け入れたほうがいいと思います。
ちなみに、ビジネスクリエーターズでは、
オープンイノベーションのお手伝いも大歓迎です。
新規事業をやる時の検討の確度を高めるのはもちろんですが、
うまく行かなかった時のリスクヘッジのためにも、
お気軽にご相談ください。
無事に任務遂行した高倉健さん率いる部隊は、
地元民をガイドに雇ったりしていました。
これは、まさにオープンイノベーションそのものですね。
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