『ビジネスクリエーターとして大切なことは全てサッカーから学んだ』-その50-

『ビジネスクリエーターとして大切なことは全てサッカーから学んだ』-その50-

こんにちは。のむらです。
しばらく空きましたが、引き続き、このシリーズです。
全国のサッカー経験者の方、また、サッカー小僧のご家族、ご友人の方に、
サッカーに打ち込むことで、ビジネスパーソンとしても一流になるための素養
が身につく、というご理解を頂ければ幸いです。
↓過去の記事↓
その1
その2
その3
その4
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その8
その9
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その49
↑過去の記事↑
■分かりやすいメッセージを考える
さて、RBCへの会員登録された方向けのメルマガでもリクエストされていましたが、
アジアカップで日本代表が優勝しました。
相手が戦意喪失していたサウジアラビア戦を除けば、どの試合も苦労していました。
なので、振り返れば色々な話ができるのですが、今日は、決勝戦のザッケローニ監督について注目したいと思います。
そもそもの話として、現状のシステムは、岡田前監督の採用したシステムがベースになっているので、
戦術的に画期的な変化は実のところ、ありません。
ザッケローニ監督が今のところ無敗だと騒がれていますが、そのベースづくりに、岡田前監督の苦悩があることを
私たちは忘れてはいけないと思います。
さて、そうやって南アフリカワールドカップの日本代表をベースにつくられた今の日本代表ですが、
チームとしては、とてもまとまりがあって良いチームです。
そんなまとまりのあるチームが、少し困惑していたシーンが決勝の中にありました。
それは、岩政選手を投入するタイミングです。
岩政選手はセンターバックの選手なので、彼が出てくるのを見たとき、
今野選手が自分と交代だと思って、「大丈夫、まだできる」と言ってたのですが、
元々、この交代は藤本選手との交代でした。
(それを、ピッチの中の人が理解できていなかったため、混乱した)
このピッチの中の選手の理解が追いつかなかった交代は、
以下の内容です。
【交代前】
      前田
 岡崎  本田  藤本
   遠藤  長谷部
長友 今野 吉田 内田
【交代後】
      前田
 長友  本田  岡崎
   遠藤  長谷部
今野 吉田 岩政 内田
慣れていない人にとっては、間違い探しみたいな状態ですが、
この交代のポイントは、「長友選手を前に出すこと」であり、
また、「両サイドを走って戦うんだ」というメッセージです。
決勝の相手であったオーストラリアは、
最初からロングボールを前線に蹴ってきて、
何というか最初から「残り5分でどうしても1点取らなきゃいけない」
みたいなサッカーをしていました。
どういうサッカーが面白いか?
という価値観にも関わりますが、個人的には、
こういうチームに勝たせてしまっては、サッカーの面白さは半減すると
考えています。
その意味で、日本にはどうしても勝って欲しかったです。
そんな中で、長友を1列前に出すという選択をしました。
藤本は香川の代役とも言われていましたが、
ボールを触って力を発揮するタイプです。
彼を外して、
左サイドは長友が走る。
右サイドは内田が走る。
(内田選手も前に走ってなんぼの選手です)
と、オーストラリアのロングボール主体のサッカーに対し、
「両サイドを走る」
という対抗策を色濃く訴える交代だったと思います。
結果的に、交代前後で若干の動揺はありましたが、
日本は長友と内田の前のスペースをどんどんつかっていく、
というスタイルになりました。
得点シーンが長友からのクロスでしたが、
それ以前にも、いくつかサイドからの攻めがあり、
「両サイドで走り勝ち」
と言える展開になりました。
もちろん、この采配で劇的に試合が優勢になったわけではありませんでしたが、
しかし少なくとも、「日本がどういうサッカーをすべきか」というザッケローニの意図は、
とても分かりやすく伝わる交代でした。
ここに至るまでには、様々な知識(選手に関する情報含め)があり、
色々の想定があったと思います。
しかし、アクションとしては、たった1つの選手交代です。
こういうことは、ビジネスでも重要なことです。
色々のことを考え、様々なことを想定したとしても、
それを100%伝えることは、現実的には難しいです。
それこそ、自分で考えたのと同じ時間を要し、
相手にも同等の知識や情報を与えなければなりません。
これでは、何も物事を進めることはできません。
そうすると、自分の持っている情報や知識、
さらには、思考の結果を、限られた行動や発言で伝えるしかありません。
どうすれば、メッセージの受け手にとっては分かりやすいか?
どこまで理解されれば、メッセージの受け手は動けるのか?
こういうことを考え抜いた結果、メッセージを発信します。
もちろん、うまくいく場合もあれば、そうでない場合も多いです。
というか、私自身を振り返れば、そうでない場合のほうが多い気がします。
それだけ、「自分の思考を抽出し、相手に理解されるべき内容で伝わる」
ための方法を考えるのはたいへんだということです。
ただ、ザッケローニ監督の姿を見て、
やはりどんな状況でも、精一杯考え抜いて、しかも、
相手が行動できるように伝えること
この大切さがあらためて知らされました。
「相手にとって分かりやすいメッセージ」をつかうように努めます。
まず、ビジネスクリエーターとしてより高みを目指すあなたは、RBCへの会員登録をします。
明日は友部くんです。

Nomura

1 comment so far

野村かずおPosted on12:21 am - 2月 3, 2011

【追記】その後の調べで、当初は今野選手をサイドではなく、ボランチの位置に上げようという話だったそうです。
それに対して、「ムリっす」とやっていて、バタバタしていたそうです。
となると、藤本を下げて今野をボランチに。
というところまでは分かりますが、その他の選手が
どう動く想定だったのかが興味深いです。
ひょっとしたら、長谷部を右サイドバックにして、
長友ではなくて、内田を一列上げたのではないか?
とも思います。